孔菁華の力を奪わなかった司籐は自分の人生の責任は自分で取ると言い、西竹を残して秦放の前から消える。秦放は裕福な家庭に西竹を預け、彼女の前から立ち去る。優しい両親のもと、何不自由なく育つ西竹。そして20歳を迎えたある日、自分の素性について知りたいと考えた西竹は、秦放が15年前に残した住所を持って会いに行く。

捜査が難航する中、林奇（リン・チー）の部下として捜査に加わった厳良（イェン・リャン）は、事件現場で得た直感を頼りに次々と犯人像を絞り込んでいく。厳良の強引な捜査手法に戸惑いつつも、信頼を寄せていく林奇。一方、初恋の相手である朱慧如（ジュー・フイルー）と偶然再会した弁護士の卵の郭羽（グオ・ユー）は、慧如を李華（リー・ホワ）の脅しから救うために、黄毛（ホアンマオ）という男を仲介役として紹介する。

黄毛（ホアンマオ）の事件現場に紙幣で折られた兜が散乱しているのを見て、犯人は天才だとつぶやく厳良（イェン・リャン）。新たな事件の発生により、朱慧如（ジュー・フイルー）の兄 朱福来（ジュー・フーライ）の営む食堂にも捜査員がやってくる。高利貸しの火（フオ）の手下であり、事件当日に黄毛と会っていた張兵（ジャン・ビン）のもとにも捜査が及ぶが、火から預かった帳簿の入ったカバンが無くなったと気づいた張兵は血相を変える。

８年前に綏河（スイホー）市で監察医をしていた駱聞（ルオ・ウェン）と、後輩であり刑事だった厳良（イェン・リャン）は旧知の仲だった。離婚手続き中の妻の子である東子（ドンズ）の世話をしながら捜査を続ける厳良は、車種に詳しく記憶力もよい東子に捜査を手伝わせることに。“雪だるま連続殺人”の事件現場付近の監視カメラに映った車を東子と一緒に調べていくうちに、車の所有者リストに駱聞の名前があることを発見する。

張兵（ジャン・ビン）が血眼になって火（フオ）のカバンを捜していると知った郭羽（グオ・ユー）は、カバンをどうするべきか考えを巡らせる。駱聞（ルオ・ウェン）と事件の関連を怪しむ厳良（イェン・リャン）は、林奇（リン・チー）に証拠の裏付けがない仮説を聞かせるが、証拠重視の林奇とは意見が合わない。警察の捜査に動揺し駱聞宅を訪れた朱慧如（ジュー・フイルー）は、椅子に座って話を聞いていた駱聞の様子がおかしいことに気づく。

厳良（イェン・リャン）たちから取り調べを受ける郭羽（グオ・ユー）と朱慧如（ジュー・フイルー）。朱慧如がしらを切り通す一方で、事実と合致する厳良の推理を聞かされ、郭羽は動揺を隠せない。その頃、火（フオ）が雇った李豊田（リー・フォンティエン）という男が、金輝（ジン・フイ）の借金を取り立てにやってくる。凶暴な李豊田に恐れをなす金輝だったが、部下の邵海（シャオ・ハイ）から郭羽の近況を聞き、打開策を思いつく。

連続殺人犯である“雪だるま”の指紋と照合するため、全市民の指紋を調べると言いだす厳良（イェン・リャン）。趙（ジャオ）局長は反対するが、他に策がないという林奇（リン・チー）に説得され、渋々厳良に従う。“お前は人殺しだ”という匿名の脅迫メールにおびえる郭羽（グオ・ユー）のもとに、送信者から電話がかかってくる。相手は朱慧如（ジュー・フイルー）の名前を出し、罪を暴露されたくなければ金を払えと郭羽を恐喝する。

工場に姿を現した駱聞（ルオ・ウェン）のカバンから毒物を見つけた厳良（イェン・リャン）は、使用目的を問い詰める。のらりくらりと質問をかわされ業を煮やした厳良は、駱聞と２人きりで話すことに。借金返済の期限を過ぎてせっぱ詰まった金輝（ジン・フイ）は、李豊田（リー・フォンティエン）に取り引きを持ちかける。翌朝、金輝からの着信に気づいた郭羽（グオ・ユー）が金輝の机を調べると、フィルターのない吸い殻が落ちていた。

兄の朱福来（ジュー・フーライ）と故郷に帰ると決心した朱慧如（ジュー・フイルー）は、別れの挨拶をするために駱聞（ルオ・ウェン）に会いに行く。駱聞に代わって“雪だるま”を捜すと決めた厳良（イェン・リャン）と林奇（リン・チー）は、事件現場に残された証拠品である動物の骨“ガラハ”について調べを進めることに。その頃、李豊田（リー・フォンティエン）に連れ去られた郭羽（グオ・ユー）は、火葬場の床で目が覚める。

病院を抜け出し、李豊田（リー・フォンティエン）に会いに来た駱聞（ルオ・ウェン）。妻と娘の行方を問いただすと、李豊田は駱聞との過去の接点について語り始める。監視カメラの映像を頼りに李豊田の職場である火葬場に駆けつけた厳良（イェン・リャン）は、綏河（スイホー）で担当した事件の加害者である親子の写真を見つけ、言葉を失う。一方、朱福来（ジュー・フーライ）を捜す朱慧如（ジュー・フイルー）のもとに１本の電話が入る。

１年後、１人で捜査を続ける厳良（イェン・リャン）は、手段を問わない捜査で問題を起こしてばかりいた。林奇（リン・チー）から李豊田（リー・フォンティエン）の監視をやめると聞かされ、代わりに自分が証拠を見つけるといきまく。朱慧如（ジュー・フイルー）と一緒に暮らし始めた郭羽（グオ・ユー）は慧如とけんかが絶えず、憂さ晴らしのために飲みに行った店で厳良に遭遇する。自ら同席した郭羽に、厳良は巧みに事件の話を切り出す。

朱慧如（ジュー・フイルー）を李豊田（リー・フォンティエン）から救うため、郭羽（グオ・ユー）は日暮れまでに朱慧如を解放しないと通報すると李豊田に告げる。李豊田の働くエンジン工場を突き止めた厳良（イェン・リャン）は、林奇（リン・チー）に黙って乗り込もうとするが、厳良が李豊田を殺すのではと心配する林奇は、厳良を徹底的に監視する。そんな中、世に紛れて鳴りを潜めていた李豊田が再び罪を犯そうとする瞬間がやってくる。

賭けに負け、繭の取引権を竜竹幇に奪われた蛇幇は、承服できずに奪還の機会を狙っていた。賭けの様子を見ていて興味を持った第六皇子の李昭（りしょう）は、配下に調べさせ、竜傲一が五雲（ごうん）閣という妓楼に住んでいることを知る。その頃、新絲路には刺繍に使う金糸が届くが、箱を開けてみると中は空だった。李清流は盗人捜しを始めるが…。

競りで竜傲一に勝ち、金糸を高値で買い戻せたと思っていた李清流だが、箱の中にあったのは別物だった。李清流は金糸を盗んだのは竜傲一だと疑い、彼女を捕らえた拍子に、その場にいた李昭を負傷させてしまう。そのことで2人とも牢獄に入れられ、翌朝まで同房で過ごすことに。投獄の知らせを聞いた炎彬（えんひん）と小芹（しょうきん）は面会に訪れ…。

金糸泥棒と疑われている大春（だいしゅん）は、竜竹幇に罪を着せたい黒幕によって殺されてしまう。一方、牢獄には七眼（しちがん）の指示で蛇幇の構成員が入り込み、竜傲一の暗殺を試みていた。しかし、李清流がそれを阻止。誤解が解けて2人が釈放された頃、李昭が新絲路にやってくる。李清流とともに現れた竜傲一に特注の衣を贈ろうとするが…。

李昭の頼みで杜（と）府の宴に同席することになった竜傲一。下流の女と馬鹿にされ、李清流や李昭、業界の会頭たちの前で舞を強要されるが、見事に踊りきる。褒美を持ち帰って竜竹幇の仲間たちと分け合っていると、「金糸が無くなった前日に、新絲路の裏口で大春を見かけた」などの不利な情報を聞かされる。そこに李清流が現れ…。

銀城での税務調査を続けていた李昭は、上流階級の者たちが集う怪しい店を見つける。一方、新絲路に住み込み、金糸泥棒について調べていた竜傲一は、倉庫内に手がかりを見つけ、夜中に李清流と2人で調べに入る。竜傲一は金糸に関する機密を断片で握っている新絲路の主管たちが裏でつながり、犯行に及んだかもしれないと疑い…。

杜長風（とちょうふう）らの嫌がらせにより銀城で原材料を入手できなくなった李清流は、江南にある店の原料価格を調べてほしいと竜傲一に頼む。そして、江南の商家を接待するために騎射大会を催す。次々と契約を結ぶことに成功する李清流だが、数軒の商家は首を縦に振らない。李清流はその中の沈一貫（しんいっかん）を説得しようと、賭け事で交流することに…。

金糸泥棒を追っていた竜傲一と李清流は、新絲路の会計係の主管・東子（とうし）が南城にある闇の銭荘（せんそう）に出入りしていることを突き止める。そこに金糸が隠されていると考えた2人は銭荘に乗り込むと、行方不明だった東子と鉢合わせする。竜傲一と李清流は逃げる東子を説得するが…。無事に金糸を取り戻した竜傲一は、李清流に別れを告げる。

李昭が新絲路を差し押さえたことで帳場が封鎖され、銀子を動かせなくなってしまう。竜竹幇の全財産を新絲路に預けてしまった竜傲一は困り果てるが、この状況を打開しようと、竜竹幇が新絲路に生糸を卸すために動き始める。七眼から養蚕農場を引き継いでいた竜傲一は、新絲路に住み込むことを条件に李清流に商談を持ちかけ…。

竜傲一のことでムキになり、酒の飲み比べをする李清流と李昭だが、2人とも酒に弱く酔いつぶれてしまう。竜傲一に運ばれる李清流だったが、翌日には何も覚えていなかった。そんな中、資金を動かせない李清流は、元手をかけずに作れそうな女物の肌着を作るよう職人に命じる。竜傲一や李昭も加わって新たな肌着を考案するが…。

肌着100着の注文が入り得意げな竜傲一（りゅうごういつ）に対し、欠陥品を売りたくない李清流（りせいりゅう）は、注文を断るように伝える。着心地と実用性を兼ね備えた、新しい胸当てを作るよう命じられた竜傲一は、悩んだ末に鳥の羽根を用いたアイデアを思いつくが…。李昭（りしょう）を郊外の湖へ案内した杜小仙（としょうせん）は、自分は父親の手駒であるという寂しい胸の内を吐露する。

火事でやけどを負った竜傲一は、命がけで商品を守ったことで職人たちの信頼を得て人気者になる。その様子に気が気でない李清流。火の中から竜傲一を助け出したものの、手当てする役を李昭に取られ、商品を守ってくれた感謝を素直に伝えることができないでいた。食事の席で優しさを見せようとしたり、贈り物を用意したりするが…。

帳場の封鎖も解け、新商品も好調な新絲路（しんしろ）は喜びに包まれる。商才を発揮した竜傲一は、希望通り、デザイン部門である意匠堂の堂主になる。胸当て以上に売れる新しい商品を考案し始めるが、李清流に部屋を散らかしていると批判され、早くも2人はケンカに。そんな中、竜傲一は李清流を連れて、なじみの南城の屋台に出かける。

李昭の助けもあり、羊皮の代わりに麻を使った枕の開発に成功。竜傲一は仲間たちと祝いの酒を酌み交わす。竜竹幇（りゅうちくほう）で作った安価な枕は完売し、予約まで入る人気ぶりだった。儲かった銀子で、新絲路の職人にもごちそうする竜傲一だったが、そこへ李清流が現れる。新絲路を利用して、利益をむさぼるために模倣品を作ったと責められ…。

行商人殺しの嫌疑をかけられた竜傲一は、ケガを負い身を隠していた。町のあちこちにお触書が貼られ、竜傲一のいない新絲路は活気を失っていた。五雲（ごうん）閣に兵を率いてやってきた杜長風（とちょうふう）に、李昭は捕縛の命を取り下げるよう頼むが…。竜傲一が役所に追われていることを知った李清流は、自分に黙っていた炎彬（えんひん）に怒りを露わにする。

竜傲一を人質にした七眼（しちがん）は、李清流を呼び出して通関証を渡すよう要求する。2人を殺す前に、数々の悪事を勝ち誇ったように言い放つ七眼。李清流と竜傲一は、窯の中に閉じ込められてしまう。脱出する方法を探るが…。指示通りに行商人を殺したのに、役人が約束を守ってくれないことに憤る七眼は、さらなる行動を起こす。

火が焚かれた灼熱の窯の中で、身を挺して竜傲一を守る李清流。手がかりを見つけた鳳（ほう）おかみや炎彬たちは、急ぎ救出に向かう。新絲路では、助け出された２人の噂で持ちきりに…。一方、通関証を手に入れた七眼は、繭を売りさばくべく、郊外へと向かっていた。安値ではあったが、胡人（こじん）が買ってくれることになっていた。

竜傲一の真似をし職人たちに優しくなった杜小仙は、李清流との距離を縮めるため、七夕の夜に遊覧船を借り切る手配をする。その夜、五雲閣にいる竜傲一に贈り物を届けた李清流は、遊覧船を取りやめ、李昭、杜小仙の4人で銀（ぎん）城の夜市に行くことに。そこで開かれる歌会に参加した竜傲一は、李清流とともに愛にまつわる詩を披露し…。

妓楼（ぎろう）に会いに行ったという炎彬に、小芹（しょうきん）の気持ちをつなぎ留めておくよう助言する李清流。そして、竜傲一の様子が気になる李清流は、情報を得ようとする。長安から戻った杜長風は、新絲路から手を引くよう杜小仙に命じる。一方、杜長風から夫婦の情交図である「女児図（じょじず）」を作るよう命じられた李清流は、苦境に立たされるが…。