呉二白に約束を反故にされてしまった呉邪の所へ、ある老人が現れ呉三省の花瓶をよこせと詰め寄る。だが、その花瓶にはある大切な物が隠されているのだった。その後間もなく呉邪は再び王胖子と張起霊と合流し、記憶が断片的な張起霊のルーツを探るべく調査を開始する。ある人物から張起霊の過去に関する重要な情報と住所を手に入れた呉邪は２人と共にそこへ向かうが、そこに貼ってあったのは陳文錦が率いる発掘隊の写真だった。

呉邪は張起霊が住んでいた吊脚楼で古い写真を見つける。“なで肩”の人物に部屋に隠されていた箱を奪われてあとを追うと、体には張起霊のものと似た入れ墨があった。取り戻した箱には鉄の塊が入っていたが何かは分からず、王胖子は塊の中を知るために試行錯誤する。吊脚楼が火事になり、何とか手に入れた写真の焼け残りには、陳文錦と村の猟師が写っていた。呉邪たちが猟師を訪ねると同じように猟師に会いに来た女性の姿があった。

陳文錦が率いる発掘隊の案内人だった猟師は失踪を装い、呉邪たちを村人も恐れる山中へ誘い込む。そこには毒蜘蛛が潜んでいた。蜘蛛の毒や特殊な巣に苦しんだ末、現れた猟師から当時の話を聞くがその口は極めて重いうえに、またしても“なで肩”の邪魔が入った。解雨臣と霍秀秀は、呉三省に扮していた解連環の行方を捜すべく調査するが、それを阻む存在がいた。そしてた把との会話から解連環が次に訪れようとしていた場所を特定する。

盤馬から昔の真相を聞き出した呉邪たちは、蘇る死者と張起霊の過去の謎を解くため羊角山にある湖へと向かう。湖には当時の痕跡は何も残っていなかったが、隠された秘密があった。一方その頃、解雨臣と霍秀秀は呉邪から頼まれた窮奇の絵の件を調べるために新月飯店を訪ねることに。だが不可解な回答しか得られず別のルートで調べていたところ、仏爺の隠し部屋に関する話を聞く。そして昔の地図を広げていると、あることに気がつくのだった。

呉邪は解雨臣に呼び出され長沙へ向かう。窮奇の入れ墨や解連環が次に訪れようとしていた場所について教えられると、その先に九門の仏爺の存在があった。解連環の行方を知るため解雨臣や霍秀秀と仏爺が隠していた物を追うと意外な場所に置かれた屏風にたどり着く。それには解連環が持っていた地球儀と、ある共通点があった。屏風と地球儀から情報を得て解雨臣は呉邪とバーナイへ行こうとするが、黒眼鏡の電話で足止めされてしまう。

呉邪は音信不通となった張起霊と王胖子の安否を確かめようと、盤馬をだまして道案内をさせ湖へと向かう。だが、脅迫され続け常軌を逸した盤馬に襲われたところを、解雨臣と黒眼鏡に救われる。数日前とは様相の変わった湖に到着した3人はコックスに面会、その協力の下で呉邪が単独で湖底に向かうこととなる。深い湖の底には古い集落が広がり、その中でも様式の異なる楼閣への潜入を試みる呉邪。張起霊と王胖子との再会を目指すが…

張家古楼の中で張起霊と王胖子と再会した呉邪は更に先へと進んでいくが、そこにはゴルムド療養院と同じ風景が広がっていた。そして、タームートゥオで隕玉に入ったはずの陳文錦が変異した化け物に遭遇し、命を狙われる。だが、張家古楼で見ているその光景にはある秘密が隠されていた。一方その頃、呉邪の安否が心配な解雨臣は、湖へ潜ろうと試みる。だが計画の邪魔をされたくないコックスが黒眼鏡を雇い、解雨臣の行く手を阻むのだった。

呉邪と張起霊、王胖子は迷宮のように入り組んだ洞窟で張家の作った仕掛けの玉俑に襲われる。戦いながら出口を探すが張起霊は負傷し、王胖子は体力を失っていく。張家の子孫である張起霊が出口を思い出そうとすると、呉邪は思わぬ場所に出口への地図を見つける。呉二白は手下と装備を携えて山に乗り込んでコックスと対面、満身創痍で洞窟から脱出した呉邪たちから張家古楼の秘密について尋ねられると、“あれ”のことを語り始める。

入院中の張起霊と王胖子と合流した呉邪は、再びバーナイへと向かう。するとコックスが呉邪たちの戻りを待っており、、再び手を組まないかと持ち掛けてくるのだった。山でコックスの手下たちと張家古楼の入り口を探している時、呉邪は村の形が湖に沈んでいた村にそっくりなことに気づき、ある仮説を立てる。そしてその日の夜、呉邪たちが村へ戻ると雲彩が家から姿を消しており、そこには“なで肩”からのメッセージが残されていた。

楚光頭を再び訪ねた呉邪は、呉三省からの預かり物であるバーナイ発掘隊の明細書を受け取る。この書類の意味を探るため、王盟を長沙に呼んだ。当時の資料を探そうと大学の研究所の地下室に忍び込み、更なる密室を発見する。そこには呉三省からの手がかりが用意されていた。一方、コックスが所持する魯黄帛の複製の出所を調査する解雨臣と霍秀秀は、霍仙姑の名を利用して偽の手紙を出し、反応のあった人物を訪ねるべく琉璃廠へ向かった。

呉邪が様式雷の設計図について調査を進めるうち、それを買いたいという人物の代理人が接触してくる。買い手に直接面会を求めると、指定された場所は会員制のオークションが開催される新月飯店だった。その人物がただ者ではないと聞いた呉邪は王胖子や張起霊と共に会いに行くが、招待状がなく門前払いされてしまう。張起霊の機転でオークションに潜り込むことに成功すると、魯黄帛の情報を追う解雨臣も新月飯店に到着するのだった。

新月飯店で呉邪の持つ図を待っていた買い手は霍仙姑だった。霍仙姑は呉邪に祖母を呼ぶように申し付けるが呉邪が霍仙姑に無理だと言うと、帰れと言われてしまう。何としても様式雷の話が聞きたい呉邪は、その場に居座ることに決め霍仙姑の隣の席に腰を掛けるが、その瞬間から会場がざわつき始め、驚きの展開を迎えることになる。オークションは開始の時間を迎え謎に包まれた鬼璽が披露されるが、それは張起霊に関係のある物だった。

霍家の古い店舗にいた呉邪たちが突然開いた床から落ちると、そこは手下を鍛えるための訓練場だった。室内に呉邪の様式雷の設計図と同じ構造を発見し、それが義荘を模造した場所だと気づく。麒麟の彫刻が置かれた出口のない部屋には仕掛けがあり、脱出する鍵は呉邪の設計図に描かれていた。鉄格子が動く部屋でさまよっていると霍家の資料が保管された棚に行き当たり、呉邪は資料の中から自分に関わる不気味な写真を見つけてしまう。

呉邪、張起霊、王胖子は、神獣の特徴を表す八卦を読み解き、様式雷の設計図に描かれた建物の場所を推理していく。その場所が呉邪たちもよく知る、とある場所であると結論を出し、彼らの様子を監視して設計図の詳細を奪取しようとした霍夫人の狙いも看破した。３人は霍秀秀に救出され、ひとまず脱出に成功するも、九門を取り巻く長年の謎を解明には霍夫人との協力が不可欠だと解雨臣に説得され、再度霍夫人と対峙することとなった。

霍夫人は呉邪を守るため戦う張起霊の前で突然跪き、自分を覚えているかと尋ね周囲を驚かせる。そして様式雷の設計図を必要とする理由を語り出し、誰もが知らなかった霍家の秘密を明かす。呉邪は全ての事情を話した霍夫人に手を組むよう誘われるが、張起霊が霍夫人を信じられないと言い拒否するのだった。解雨臣は新月飯店のオークションで巨額の債務を負った呉邪たちへ返済の手助けをする代わりに霍夫人と手を組むよう持ちかける。

張起霊と王胖子は霍夫人と霍秀秀の隊とバーナイに向かうが、山の内部への入り口を見つけられずにいた。霍夫人はコックスから得ていた危険かつ唯一の入り口の場所を全員に告げ、中の調査を張起霊と王胖子たちに託す。一方で魯黄帛の謎を追うべく、四姑娘山に向かった呉邪は解雨臣と黒眼鏡と崖を登っていた。その途中、崖でテントを張り休んでいると呉邪のテントの止め具が外れ、危険な状態に陥る。だが、その状態から妙な洞穴を見つけ…。

張家古楼への潜入を試みる張起霊と王胖子、霍家らの前に、玉俑が次から次へと現れては隊員たちの命を奪っていく。コックスの隊が作成した地図を元に古楼への道を捜索するが、その複雑さと容赦ないトラップの攻撃に容易には進めない一行。四姑娘山にいる呉邪と解雨臣、黒眼鏡は、当時の発掘隊が帛書を発見したであろう場所へとたどり着く。更に内部へ進む途中で黒眼鏡が失踪、その安否を案じながらも２人は先へ進むことを選択する。

バーナイの張起霊と王胖子は模様が入った鉄の蓋を見つけ、四姑娘山の呉邪に写真を送る。蓋の模様は四姑娘山の壁のレリーフと一致し、呉邪と解雨臣は離れた場所で施錠を解く“千里錠”と呼ばれる仕組みに気づく。王胖子は不審な人物を追ってある門にたどり着くが開け方が分からず、再び呉邪に写真を送る。門にも四姑娘山の壁と同じレリーフが施されており、呉邪は解錠方法を見つけるためレリーフの壁を動かす装置の中へ入っていく。

装置の中に入った呉邪と解雨臣だったが、ヤマカガシや謎の生物に襲われ万事休すの状態に陥ってしまう。何とか命を取り留め２人が先へ進んでいくと、青銅の暗号装置があった。鎖が絡みついたその装置に対し呉邪たちは試行錯誤を繰り返し、何とか錠の答えを得る。一方、張起霊と王胖子たちは呉邪から解錠の答えを得て前進していた。そして、踏むと炎が出る床と凶器を吐く像の仕掛けに直面するが、そこで張起霊がある技を見せる。

呉邪と解雨臣は暗号装置の解読に成功したが、黒眼鏡が再び姿を消した。２人は３枚目の写真を撮影してバーナイへ転送するも、些細なことが引き起こした大きなミスに気づく。だが時はすでに遅く、霍夫人も自ら張家古楼へと向かい、音信不通となった。行方不明となった張起霊たちを捜索しようと、呉邪は長沙へ人集めに向かうが、呉三省の手下から不義理な扱いを受けてしまう。失意の呉邪に、解雨臣がある提案を持ちかける。呉邪の選択は…

「美しいのは外見だけ　中身はまるで虎のよう」と言われ、美人だが横暴な性格だと評判の広平（グアンピン）王の娘、リウ・リン。彼女は実の母親を亡くし、継母のルー・チエンとその娘、劉潤湘（リウ・ルンシアン）といがみ合って暮らしていた。今日は20歳の誕生日。広平王府では盛大な宴が開かれていたが、リウ・リンは喜ぶ様子もない。それどころか、宴を抜け出して南苑へと向かった。酒に酔って寝てしまったリウ・リンのもとに、お尋ね者との戦いで傷を負った北典正司の千戸、沈宴（シェン・イエン）が現れる。

リウ・リンがぎょうへ向かっていたある日、お尋ね者を捕らえる道中にいた沈宴と再会する。リウ・リンの馬車が動けなくなってしまったため、急遽目的地までの護衛を頼むことに。ぎょうまで護衛すれば落とした腰牌を返すと言われた沈宴は、嫌々ながらも承諾する。しかし、彼女の馬車が金鱗衛一行と同じ場所にいたことは、実は偶然ではなく、意図的な作戦だったのだ。そんな中、沈宴もまたこの状況を利用して、ある人物をおびき出そうとしていた…。

駅站に許嫁である陸銘山（ルー・ミンシャン）がやってきたが、リウ・リンは気にも留めていない様子。相変わらず沈宴につきまとい、料理人を宿に呼んでは褒美を与えて豪華な食事を作らせ、機嫌を取ろうとしていた。そんな彼女を適当にあしらう沈宴は、突然現れた陸銘山に対して疑惑の目を向けていた。一方 ぎょうでは、金鱗衛が国庫金強奪事件の犯人である雲奕（ユン・イー）を捕らえたという話題でもちきりになっており、宮中の老臣たちの間には不穏な空気が漂っていた…。

沈宴と言い争い、駅站を後にしたリウ・リン。彼女は賑わう都の市場をめぐりながら、今は亡き母への思いを募らせていた。そんな時、ある蓮根売りの少年が欲しがっている耳飾りを取ってあげようと、的当ての出店で矢を手に取る。リウ・リンはすぐに店側のイカサマを見抜き、仕掛けを外すように言うが、「金持ちだからって偉そうに」と市民たちから非難されてしまう。虚しくなって矢を下ろそうとしたとき、彼女の後を追ってきた沈宴がその矢を支えた。

リウ・リンの部屋のそばに火薬が埋められていたのを発見し、敵の襲撃がすぐそこまで迫っていることを悟る金鱗衛。敵の目的が雲奕の殺害であると考えた沈宴は、死罪を免除する代わりに黒幕を吐かせようとするも、白状する様子は一切ない。そんな中、陸銘山は山奥で怪しい集団と落ち合い、何やら話し込んでいた。敵の襲撃に備えて隊列を組み、戦いの時を待つ沈宴。リウ・リンは約束通り部屋から一歩も出ないでいたが、敵は彼女の背後にも迫っていた…。

崖から落ちたはずの二人の遺体を捜そうと、敵の手下がすぐそばまで追ってきていた。沈宴はもく浴中に敵の気配を感じ、水に潜って難を逃れるが、刺された時の深い傷のせいで本調子が出ない。傷を治す薬草を採りに行くというリウ・リンの手を取り、そばにいてくれと頼む。彼は薄れた意識の中、人々が噂する江州一の悪女と、自分が知る長楽群主の姿はどちらが本当なのかと尋ねる。するとリウ・リンは重い口を開き、悲しみに包まれた過去を語り始めた。

リウ・リンと沈宴が無事に駅站へ戻ると、雲奕を殺害した敵の正体を探る捜査が始まった。検死を行っていると、口の中から事件の黒幕に関する証拠が発見された。雲奕は死を目前にして改心し、証拠が敵に見つからぬよう隠していたのだ。一方、沈宴と想いを通わせたことで有頂天になっているリウ・リンは、いつもと違う様子で周囲を困惑させる。二人の関係について皆に話そうとしたところ、沈宴は慌てた様子でリウ・リンを部屋に帰し、なぜか冷たい態度で…。

ぎょうの屋敷へ戻り、陸銘山に送る破談書を書くリウ・リン。叔父と叔母が猛反対する中、祖父である定北（ディンベイ）候は以前から陸家を良く思っていなかったため賛成し、話を進められることに。後日、陸銘山は陸公に破談の件を隠そうとするが、すぐにばれてしまう。加えて、駅站を襲撃した際に雲奕の死体を残してきたことをひどく叱責される。射的大会で勝利すれば縁談を実現できると許しを請うが、ちょうどその時、リウ・リンが陸家の屋敷にやって来て…。

夜が更けたころ、リウ・リンの屋敷を訪れた沈宴。まだ関係を公にすることのできない二人にとって、共に過ごす時間は危険と幸せに満ちたものだった。月灯りに照らされた屋根の上で時間を過ごし、リウ・リンは射的大会での勝利を、沈宴は母に結婚を認めてもらうことを約束するのだった。そしてついに、運命の大会当日。皇太子からの褒美をかけて多くの弓使いたちが的を狙う。果たしてリウ・リンは、陸銘山に勝ち、沈宴との約束を守ることができるのか…。

陸家からやってきた使用人のユエ・リンによって、リウ・リンが我が子のように可愛がっていた子豚のアオアオが外に逃がされ、物乞い達に食べられてしまう。ユエ・リンは陸銘山の愛人であり、身籠った子とともに彼の側にいるため、リウ・リンを陥れることをルー・チエンに約束していたのだ。深く傷ついたリウ・リンは悲しみに暮れながらも、全ては継母が仕組んだことだと気付いていた。沈宴は彼女を馬に乗せ、流れ星が美しく見える場所へと連れて行き、その傷を癒そうとするのだった。