洛惜塵に襲われて体が不自由になった紀若塵は、ある晩、全身に青い炎をまとった状態で目覚め、取りつかれた様子で雲風の首を締め上げる。止めに入った張殷殷の声で意識を取り戻すが、雲風が作る薬を服用しても体は回復しない。焦る紀若塵に対し、済天下は、天道の巡りは変えることができ、自分の心に従えば解決策は見つかると告げる。

吟風との対決で重傷を負った紀若塵は、真元も修行の成果も失い、生死の境をさまよう。そんな紀若塵にとどめを刺すよう吟風に迫られた顧清は、紀若塵の命を助けてくれれば共に仙界へ戻ると約束する。一方、孫果が朝廷と結託して西玄派を陥れ、紀若塵と張殷殷にも危険が迫っていると知った黄星藍は、スーホーの元を訪れ、娘の救出を請う。

紀若塵たちの居所はついに貞武観に知られてしまう。青墟派の虚玄は、雲中居の金山の元を訪れ、西玄派の征伐に加わるよう説得する。人知れず剣の修行を試みる紀若塵を、雲風は温かく見守り、励ます。しかし、そこへ孫果と洛惜塵、羅然門が来襲する。孫果らは、紀若塵を引き渡せば命は助けると雲風に打診するが、雲風は拒否する。

補天崖の妖禁で、張殷殷と紀若塵は妖族の噬情（シーチン）尊者と面会する。噬情尊者は、２人にとって最も大切なものとじょかの涙との交換を持ちかける。紀若塵との記憶を差し出すように迫られた張殷殷は、一旦は断るが、紀若塵の志を思い、紀若塵の力を取り戻すため記憶を差し出すことを決意する。そしてじょかの涙を得た紀若塵の仙力が回復する。

妖禁での出来事と紀若塵のことを忘れてしまった張殷殷は、紀若塵と共に西玄山へ戻り、両親らと再会する。紀若塵は紫陽に拝謁し、雲風が亡くなったこと、張殷殷が自分の記憶を失ったことを報告する。スーホーがじょかの涙を勧めたのは自分と張殷殷の仲を裂くためだったのではないかと疑った紀若塵は、スーホーに真意を問いただす。

三界を守るために九幽の修羅塔を破壊すれば、体内の溟炎は善となり、生まれ変わって再び張殷殷との縁を結べると紫陽から聞いた紀若塵は、霊穴を破壊する任務を授かり、ひそかに下山する。その頃、貞武観を訪れた吟風は孫果の主と面会する。主は、仙力がなくても顧清が仙界に戻れる仙雲魄と引き換えに紀若塵を殺すよう吟風に迫る。

霊穴を破壊しに訪れた沙海で妖皇に捕らえられた紀若塵は、無尽海の主の助言で難を逃れる。しかし、再び妖皇に襲われ、太古の神器である修羅矛や神仙・甲庚（ジアゴン）によって救われる。甲庚は、霊獣の息子・甲せん（ジアシュエン）のケガを治すため、紫金宮の霊穴の近くで隠居しているのだった。突如として霊穴から霊力があふれ出して甲せんが暴走し始めて…。

張殷殷を危険にさらしたくない紀若塵は、西玄山に帰そうとするが、張殷殷は耳を貸さない。結局、西玄派の仲間と共に寨城の霊穴を探しに向かうが、孫果は村の周囲に陣を敷いて紀若塵らを封じ込め、吟風と顧清に殺害させようと企んでいた。紀若塵に危機が迫っていると知った青衣と零、星隕山の龍象（ロンシアン）と白虎（バイフー）は無尽海から応援に駆けつける。

2014年に北潯市でマグニチュード6.9の地震が発生し、特別消防隊が出動する。救出活動に当たっていた特別消防隊の林陸驍（リン・ルーシャオ）は、建物のガレキの下から弱々しく響く歌声を聞きつける。倒壊の恐れがあると聞いた陸驍は…。

2019年。陸驍が隊長を務める和平路特別消防隊に新人２名が入隊する。芸能界へのスカウトを断り続けているダンサーの南初（ナン・チュー）が仲間たちとダンスの稽古をしていると、突然、通報を受けたという消防隊がスタジオに入ってくる。

南初が所属するダンスチームの夢舞社は資金難。そのうえ、楽志偉（ロー・ジーウェイ）社長が姿を消す。ダンスの道で夢を追うと決めている南初は、夢舞社のためにお金を工面しようと、北尭芸能のスカウトマンである沈光宗（シェン・グアンゾン）に連絡する。

陸驍は、消防隊の指導員である楊振剛（ヤン・ジェンガン）と話し合う。その結果、陸驍が邵一九（シャオ・イージウ）と秦十全（チン・シーチュエン）の指導をすることに。致格芸能の若社長である蒋格（ジャン・ゴー）はミラノにいた頃、陸驍の弟でバイオリニストの林啓（リン・チー）とトラブルを起こしていた。

副隊長の余奇磊（ユー・チーレイ）は妻から、娘のために転職してほしいと言われて悩んでいる。そのことを知った振剛は奇磊と話すが…。一方、ソロコンサートを予定している林啓は、南初に共演の話を持ちかけたあと、所属会社の馬（マー）社長に提案する。

和平路特別消防隊を追うドキュメンタリー番組の制作が決定する。陸驍が厳しい条件を出し、隊の規律に従わない場合は撮影中止だとまで言うが、蒋格は同意する。撮影を前にして隊員たちは外見を気にし始め、浮き足立つ。

包子店で火災が起きたとの連絡が入り、消防隊が出動する。ドキュメンタリー番組のキャストたちも同行し、消火活動を見守ることに。炎に包まれた店から少女を救出した消防隊に、少女の父親である店主は八つ当たりをする。

監察官である楼明冶（ロウ・ミンイエ）から叱責された陸驍は反論する。陸驍は一九と十全を栄誉室に連れていき、「任務は注意深く遂行しろ。経験を積め」と諭す。南初は番組出演の報酬からスタジオの家賃を払い、残りを夢舞社の経理担当に渡す。

ドキュメンタリー番組のキャストたちが危険を伴う試験に臨む。南初は炎への恐怖に動揺しつつも、陸驍のサポートで何とかやり遂げる。蒋格は、隊長補佐の劉如意（リウ・ルーイー）が止めるのも聞かず、勝手な行動に出てしまう。

遺書を書いた大学生の孫夢（スン・モン）がビルの屋上から飛び降りようとしている。駆けつけた消防隊に、孫夢の父親は「理由に心当たりはない」と話す。隊員たちは孫夢をなだめようとするが、孫夢がナイフを持っているため近づけない。

孫夢の両親が激高して消防署にやってくる。穏便に解決しようとする陸驍と振剛。しかし、一九や南初の発言が火に油を注ぐ結果となり、事態は大ごとへと発展する。明冶は陸驍に「心を鬼にして一九に処罰を」と忠告する。

ドキュメンタリー番組「烈火の青春」で南初ばかりが注目される。南初と一緒に出演している若手俳優の厳黛（イエン・ダイ）と徐智芸（シュー・ジーイー）は、不満を持つ。北尭芸能の韓北尭（ハン・ベイヤオ）社長は、南初に映画俳優として育てるつもりだと話すが…。

振剛は陸驍に、南初をどう思うかと尋ねる。その頃、南初のメイク担当で付き人の西顧（シー・グー）も南初に、陸驍への気持ちについて質問していた。一方、「烈火の青春」の今後が心配になった韓社長は、大物俳優に出演を依頼する。

消防隊が消防検査に入った工場で、大物俳優の冉冬陽（ラン・ドンヤン）は智芸と厳黛を引き連れて倉庫に忍び込み、無謀な撮影を始める。その企みをとがめる南初と蒋格が冬陽たちと言い争う中、厳黛は倉庫内の不気味な異変に気づく。

工場で起きた事故について致格芸能、北尭芸能、消防隊の合同記者会見が行われる。冬陽は、事態を丸く収めるように話すことを韓社長と約束していたが、会見の場で堂々と偽りを述べる。卑怯な冬陽に南初は腹を立てる。

陸驍がデートに行くと知った隊員たちは大騒ぎ。相手は誰だと口々に問うが、陸驍は答えない。ところが任務に出た一九と十全が偶然、デート中の陸驍を目撃する。如意は医師の夏晩（シア・ワン）からジムに誘われ、喜んで出かけていく。

突然、大きな爆発音が響く。南湾港で大規模な火災が起きたのだ。停職中の陸驍は仲間が止めるのも聞かず、消防車に乗り込む。無線で指示を出す孟国弘（モン・グオホン）署長のただならぬ様子から、現場に急行する消防士たちの間に緊張が走る。

孟署長は陸驍に、人手が足りない火災調査課への出向を命じる。病院で悲痛な面持ちの如意に夏晩が声をかけるが、如意は返事すらしない。奇磊は妻の米蘭（ミー・ラン）からの電話に出る。米蘭も奇磊の両親も、奇磊を心配していた。

隊員たちがあれこれ世話を焼くが、振剛は皆に負担をかけまいと、何でも１人で頑張ろうとする。しかし振剛は薬を手放せないうえ、今までとは勝手の違う生活に落ち込む。とうとう、やりきれない思いを陸驍に向かって爆発させる。

新隊長は“厳しい訓練と先進的な装備”という理念を掲げ、煙が充満した廃虚での訓練を実施する。数日後には筆記試験が行われると聞き、勉強が苦手なレイ・ダーガンと如意はイラ立ちを隠せない。一方、南初は演技に挑戦するが…。

如意は明冶の方針が気に入らず、反抗的な態度を取る。ベテランの如意に対し、しばらく遠慮していた明冶も、さすがに見かねて説諭する。金客西（ジン・コーシー）教授の演技の授業を受け始めた南初は早速ダメ出しを食らうが、諦めない。

和平路消防隊の方向前（ファン・シャンチエン）は、隊員の斉活（チー・フオ）に借金をしているにもかかわらず、十全にも金を貸してほしいと頼む。一方、振剛と山に出かけた陸驍だが、沢下り中に事故が起きて通報したという女性に出会う。通報から20分もたつが…。