ガサラキ
1998 TV(アニメ) 全25話 【ロボット/メカ】
伝統芸能とリアルロボットの融合!
『ボトムズ』の高橋良輔監督が20世紀末の世に問うたリアルロボットアニメ。自衛隊派兵など現実の日本に直結する政治・経済の問題にも深く踏みこんだ意欲作である。みどころは特務自衛隊の直立二足型兵器“タクティカルアーマー(TA)”と古くから伝わる骨嵬(くがい)を結ぶ関係。この2つを関連づけてデザインした出渕裕のメカデザインは、実に見事だ。餓沙羅鬼(がさらき)の謎は主役のユウシロウとミハルを結びつけていき、その行く末も興味をひく。サブタイトルに短歌を採用し、能を舞うと怪現象が起きるなど全体は和風テイスト。これに軍事的なリアル描写が合わさり、兵器としてのロボットに独特の存在感が生まれている【アニメ評論家 氷川竜介】