関西を拠点とする巨大組織・淡野組が関東へ勢力を拡大。東京周辺の各組は結束して関東連合会を発足し、横浜の桜田組を抱き込んで、淡野と手を組んだ浜中組と対決させることにした。この代理戦争の最中に浜中組代貸の塚本が出所。堅気になることも考えていた塚本だったが、浜中組長が殺害されたためにその後継を引き受け、事態を収拾するために桜田組と手打ちを行う。しかし、淡野組代貸の椿と義兄弟の盃を交わした北斗会が、浜中組に争いを仕掛けてくる。
激動の昭和を生きる現代ヤクザの断面をリアルに描く『日本暴力団』シリーズ第1弾。『仁義なき戦い』の鬼才・深作欣二がメガホンをとり、昔ながらの任侠道に生きる男の仁義と友情を主軸に、関西大組織vs関東大組織の壮絶な抗争を迫真のタッチで描く。主演にふんした昭和の大スター・鶴田浩二が散り際の美学を魅せるラストシーンは圧巻のひと言。また愚連隊として暴れまくる凶暴なやくざを勝新太郎の実兄・若山富三郎が不気味な迫力で熱演しているのも注目だ。
1969年/日本/96分
監督:深作欣二 脚本:神波史男、深作欣二、長田紀生
キャスト:鶴田浩二、若山富三郎、安藤昇、菅原文太