久能が警官になったのは、ピストルを持てる職業につきたいという単純な動機だった。以後20年、第一線の暴力捜査に関わってきた久能。しかしその一方で、6年前の抗争の際、三宅組長を射殺した大原組・若衆頭の広谷と固い絆で結ばれていた。ある日久能は、元三宅組の市会議員・友安が、川手組の縄張り拡張に手を貸した事を知る。
『仁義なき戦い』シリーズの深作欣二監督が、暴力団を取り締まる側の警官にスポットを当て、やくざと癒着する警察と政界の腐敗ぶりを鮮烈に描き出した衝撃作。実際に起こった事件にベースに、深作監督が独自の生々しい演出で驚異的な迫力を生み出した。県警・政界・やくざが三つ巴となって悪徳の駆け引きを展開させる。
1975年/日本/101分 配給:東映
監督:深作欣二 脚本:笠原和夫
キャスト:菅原文太、梅宮辰夫、松方弘樹、金子信雄、山城新伍、成田三樹夫、田中邦衛