朧は自らその破幻の瞳を塞いでしまった。小四郎も命は取り留めたものの目を潰され、これからの闘いを懸念する天膳たちのもとへ、甲賀へ戻った弦之介から、奪われた人別帖が届けられる。弦之介からの「果たし状」とともに。それは「自分は戦いを好まない。大御所と服部半蔵のいる駿府へ赴いて、この度の開戦の真の理由を問いただしたい。人別帖に名のある甲賀組の残りの者は全て同行させる。追撃したくばそれもよし、いつでも攻めてこい。」という内容のものだった。それを追って、盲目となった朧を引き連れて伊賀十人衆一同も旅に出る。そして東海道関宿にて、ついに秘めてきた弦之介への熱い想いを爆発させる陽炎…。