30歳の文緒は、65歳になる夫の周一郎と西湘の邸宅で過ごしていた。周囲の人々は、文緒が、遺産目当てで文豪の周一郎と結婚したと揶揄(やゆ)したが、文緒は彼を一途に愛していた。だがある日、周一郎が脳梗塞で倒れ下半身不随となってしまう。30歳の若さで不能の夫を持つことになった文緒は、次第に火照った身体をもてあますように…。
下半身不随となった夫を献身的に支えながらも、満たされない欲情に翻弄され、官能の世界へと堕ちていく美しき人妻の姿を描いた官能作。主演は石井隆監督作『人が人を愛することのどうしようもなさ』でも、大胆なヌードを披露して話題を呼んだ喜多嶋舞。彼女の肉感溢れるエロティシズムと、文芸作のような情緒豊かな映像美は必見。
2006年/日本/73分
監督:北川篤也 脚本:中野太
キャスト:喜多嶋舞、中村方隆、小林宏史、芦田昌太郎、仙波和之