新宿の紀伊國屋書店を訪れた青年・鳥男が、万引きを企てようとした。しかしその矢先、鋭い目つきをした女店員・ウメ子に捕まってしまう。社長の前へと突き出された鳥男だったが、社長の温情により罪はとがめられなかった。一方のウメ子も店員ではなく、店員のふりをした風変わりな女だった。ウメ子に欲情した鳥男は彼女とセックスに及ぶのだが…。
痛烈な批判精神で現代社会の欺瞞を糾弾し続ける映画作家・大島渚。松竹ヌーヴェル・バーグをけん引し、ATGと共にラジカルな作品を生んだ稀代の革命児が、横尾忠則、唐十郎、麿赤児らアングラ・カルチャーの重鎮を迎えて描く青春狂騒曲。安保闘争に揺れる60年代末の混沌とした新宿を、即興とドキュメンタリズムでもって猥雑かつ躍動的に写し取る。
1969年/日本/96分
監督・脚本:大島渚
キャスト:横尾忠則、横山リエ、佐藤慶、渡辺文雄、唐十郎、田辺茂一
※一部音声にノイズが入りますが、これは演出によるものです。ご了承ください。