世界では120億人分の食料が生産され、先進国では大量に食料が廃棄される一方、アフリカなどの貧しい国では10億人が飢えに苦しんでいる。本作は徹底した利益追求とコスト削減が生んだ流通のグローバル化によって、需要と供給のバランスが崩れてしまった歪んだ食の世界経済に迫ったフード・ドキュメンタリー。鶏や牛などの“いのち”が無機質に商品化される過程を追い、世界最大の食品会社や最前線で働く漁師、農家、家畜業者に取材を敢行。大量生産によって見えなくなってしまった流通と、その先にある飢餓という現実に対峙し、飽食の時代ながらも飢餓が生まれるメカニズムを解明する衝撃作。
2005年/オーストリア/96分/日本語字幕版
監督:エルヴィン・ヴァーゲンホーファー
キャスト:ジャン・シグレール、ピーター・ブラベック、カール・オトロック