昭和7年、東京深川。待合・ふじ屋で芸姑を務める曽根子は、米問屋・榎屋の御曹司である光三に、問屋協会の宴席でひと目惚れされる。放蕩を繰り返しながら理想の女を捜し求めていた光三は、ふじ屋の女将に頼み込み、曽根子を一晩買ったのだった。男女の契りを交わしながら、夜伽話に曽根子は50円の借金に売られた身の上を話し始めるのだが…。
文豪・永井荷風が書き下ろした発禁本『四畳半襖の下張』を、セクシー女優として不動の人気を誇る麻美ゆまを主演に迎えて映画化した官能ラブ・ロマンス。監督を務めるのは、ピンク映画をけん引したカリスマ女優・愛染恭子。江戸情緒残る昭和初期を背景に、三味線の音色が流れる中、愛欲に溺れた男女の駆け引きをノスタルジックな世界観で描く。
2010年/日本/73分
監督:愛染恭子 原作:永井荷風
キャスト:麻美ゆま、石川ゆうや、速水今日子、春野さくら