杉原は高校3年生。普段はまったく意識しないが、韓国の国籍を持ついわゆる“在日”だ。中学までは民族学校に通っていたが、広い世界を見たくなり、意を決して日本の普通高校へ入学した。杉原の父・秀吉は元ボクサーであり、杉原は幼い頃からボクシングを叩き込まれ喧嘩では現在24連勝中。記念すべき初勝利の相手は、今やすっかり仲良くなったヤクザの息子・加藤だった。
金城一紀の直木賞受賞作を、行定勲監督、宮藤官九郎脚本、窪塚洋介、柴咲コウ競演で映画化した傑作青春ドラマ。ひとりの在日韓国人の青年が、恋や友情に悩む過程で、国籍や民族に囚われない新たなアイデンティティに目覚めてゆく姿をポップに描く。常に明るい主人公の母役に大竹しのぶ、強烈な個性で息子を導く父親役に山崎努という実力派キャストが勢ぞろいする。
2001年/日本/123分
監督:行定勲 原作:金城一紀
キャスト:窪塚洋介、柴咲コウ、大竹しのぶ、山崎努、新井浩文