「にげてのがれて、お姉様」
あやねの母・ちづるに大根を届けるため、彼女のいる海龍神社を訪れた行人とすずは、あやねの姉・まちに出会った。まちから、どこかへ行ってしまったあやねを見つけてくることを依頼されたすずは、張り切ってあやねを探しに出かける。 なぜなら、あやねを見つければ、すずの大好物であるちづる(まち・あやねの母親)特製豆大福を20個もらえるからだ。
「おどろいて、悪霊」
ある日、すずと行人が山道を歩いているとき、すずが足を滑らせ崖から落ちてしまった。幸い大きなケガは無かったものの、見ればすずがぶつかった地蔵が壊れている。そのことに、すずはひどくうろたえていた。なんでも、その地蔵には100年前の悪霊が封印されているというのだ。だが、行人はお化けや幽霊を信じないタイプ。彼は怖がるすずをなだめ、不安を取り除こうとするが、彼女はただ怯えるばかり。そんななか、地蔵から出現した怪しい影が、すずの家に近づいてきて……。