かつてセレニティの民を運んだ恒星間移民用世代間宇宙船、黄金の幽霊船。ふたたび亜空間に姿を消した幽霊船だったが、弁天丸はその巨大な船の中にいた。茉莉香はグリューエルを促す。「お宝のところへ行きましょう」「わかりました」。幽霊船の中を進みながらグリューエルは茉莉香に尋ねる。「この宇宙で真に普遍的な価値を持つ物があるとしたらなんだと思いますか?」。旧式のディスプレーを備えた宝物庫の扉が開く。だがそこに残っている宝物はなかった。それは過去の経済危機の折、セレニティ王宮によってすでに持ち出されていた。だがそれはグリューエルも既に知っていた。では真の宝物とは何なのか。茉莉香とグリューエルはさらに奥へ進む。