2003年、日本各地で16歳の少年少女が関わる傷害事件、殺人事件が相次いでいた。東京でドキュメンタリーの制作をしている私は、その社会的背景をルポルタージュする一方、自分が気まぐれに“ユダ”と名づけた少年の日常をカメラで追い始める。しかしある日突然、ユダは私のカメラと共に行方をくらましてしまう。その数カ月後、美智と名乗る女が私の元を訪れ、ユダが死んだことを告げるのだが…。
同型のDVカメラによる撮影、同一予算、エンタメ作品という互角の条件の下に、日本映画界を代表する監督(番長)と気鋭の新人(刺客)が力と技を競い合う企画「映画番長」。その第2弾“エロス番長”シリーズに、『アントキノイノチ』の名匠・瀬々敬久 が参戦。名バイプレイヤー・光石研、『誰も知らない』の岡元夕紀子を共演に迎え、性同一性障害の女と、心に傷をもつ女をめぐる数奇な運命を描く。
2004年/日本/113分
監督・脚本:瀬々敬久 脚本:佐藤有記
キャスト:岡元夕紀子、光石研、本多一麻、三浦誠己