一度に多くの意識と同化し、昏睡状態に陥ってしまった天使。戦線メンバーも、あまりのイレギュラーな事態に困惑し、打開策が見い出せない。そして、天使を心配し、側で見守り続けていた音無も、いつしか眠りに落ちてしまう。その眠りのなかで、音無は、直井の催眠術で呼び起こされた過去の記憶の続きに出会う。突然の列車事故により多くの者が命を落とし、絶望的な光景が広がるなか、音無は奇跡的に助かっていた。そして、医者を目指し医療の知識を持っていた音無がケガ人を助けながら、生存者たちと共に、救援という希望を待ち続けていたのだった。だが、何日経っても救援は来ず、尽きていく食料と気力のなか、徐々に、その希望も失われていった…。