若いパイロットたちが犠牲者を出すことなくコアギュラ型を撃退したことは史彦や道生ら、長年フェストゥムと戦ってきた者たちにとって、驚くべきことだった。しかし、戦いの怖ろしさを自覚して、咲良は涙を流し、剣司と衛はそんな彼女を守りたいと切に思う。一方、総士は乙姫に、コアギュラ型が現れたのは昏睡中だった甲洋が、フェストゥムとして目覚めつつあるためだと教えられる。盆祭りの夜、縁日や灯篭流し、盆踊りで盛り上がる島の人々。「生きること、止めたい? 私も何度もそう思ったよ。でも……」その頃、乙姫はアルヴィスの隔離施設で、生体機能を停止させられようとしていた甲洋を目覚めさせていた。翌日、施設外へ彷徨い出た甲洋をフェストゥムとして処分しようとする大人たちと、友達として彼を守ろうとする子供たちの間で対立が起こる。甲洋を引き渡すまいと、要家の道場に立て篭もる一騎たち。人間とフェストゥムの線引きに、彼らが出した答えとは……。