新宿のショーパブ「エデン」で働く、店長兼演出家のミロ(山本太郎)は仲間の従業員兼ダンサーたちと度々ケンカしながらも、仲良く日々を過ごしている。今日はミロの42回目の誕生日。そんなお祝いの日に仲間のノリピーがミロの部屋で死んでしまう。第一発見者として警察署で事情聴取を受けたミロは、心無い刑事たち(及川いぞう、日向 丈)の侮蔑を含んだ質問に傷付いて、グッタリしてアパートに帰ってくる。部屋に戻ったミロは「エデン」のオーナー美沙子(高岡早紀)がストーカー被害に遭ったことを知らされ…。
製作は『月はどっちに出ている』『KT』『パッチギ!』『フラガール』他、多くの傑作を創りだしたプロデューサー、李鳳宇。『パッチギ!』『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞をはじめ数々の賞を獲得した羽原大介が脚本を担当。監督は、永きに渡って井筒和幸監督や崔洋一監督の作品の演出部として、数々の傑作の誕生を側で支えてきた武正晴。徹底的なリハーサルを重ねて撮影に臨んだ本作は、コミカルな展開ながらも、ゲイ&ニューハーフというマイノリティに対する温かい視線を感じる深い人間ドラマに仕上がっている。
2008年/日本/107分
監督:武 正晴 脚本:羽原大介、李 鳳宇 原作:船戸与一「夏の渦」(『新宿・夏の死』 文春文庫より)
キャスト:山本太郎、中村ゆり、高橋和也、齋賀正和、池原 猛、小野賢章、大橋一三、入口夕布、高岡早紀、浜田 晃、藤田弓子