100万部を超えるロング・ベスト・セラーとなっている瀬戸内寂聴の小説『夏の終り』が発売から50周年の節目の年に待望の映画化。監督は 『鬼畜大宴会』で鮮烈なデビューを飾り、近年は『海炭市叙景』で高い評価を得た熊切和嘉。主人公・知子を満島ひかり。妻子ある不遇な作家との長年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされない、自身の女の業に苦悩する知子という役を見事に演じきった。寛容さとずるさを併せ持つ年上の男・慎吾を演じるのは小林薫。そして知子を求め嫉妬と孤独に苦しむ年下の男を・涼太を演じるのは、今最も注目の俳優綾野剛。静かな色気と心に深い絶望を抱える慎吾と、どんなに虐げられても一途に相手を求める涼太、そしてふたりの間に揺れながら独自の愛を生きようとする知子というキャラクターたちを実力俳優が鮮烈にスクリーンに焼き付ける。
2012年/日本/114分
監督:熊切和嘉 原作:瀬戸内寂聴
キャスト:満島ひかり/綾野剛/小林薫/赤沼夢羅/安部聡子/小市慢太郎