雪が積もった貧しい山村。70歳を迎えた斎藤カユは村の掟に従って、息子に背負われ、姥捨ての場所であるお参り場へと向う。やがて目を覚ましたカユは、見知らぬ建物の中にいた。周りにいたのは、カユよりも前にお参り場へ捨てられた老女たち。すでに亡くなったと思っていた彼女らはデンデラという共同体を作って、今も生きていた。カユはデンデラを作った三ツ屋メイの元へと連れて行かれる。メイは30年前に山へ捨てられたが生き残り、この場所を作り始めた。そして、自分たちを捨てた村人に復讐するため、村を襲撃できるだけの老女が集まるのを待っていたのだ。
70歳を迎えると老人をうば捨てする風習が残る山間部で、50人の捨てられた老婆たちが力を合わせて、再び生きるための戦いに身を投じていく衝撃の人間ドラマ。佐藤友哉の小説を基に、『楢山節考』の今村昌平監督の息子である天願大介が脚本と監督を手掛け、うば捨て伝説映画を創出。老婆たちが暮らす共同体“デンデラ”で苦悩する浅丘ルリ子を筆頭に、倍賞美津子、山本陽子、草笛光子ら名女優たちが集結した。
2011年/日本/118分
監督・脚本:天願大介 原作:佐藤友哉
キャスト:浅丘ルリ子、倍賞美津子、山本陽子、草笛光子