「えげつなき戦い」
ゴシップ雑誌『週刊三途之川』。記者の小判が湯のみ片手に、最近のスクープを思い返して静かに一人ごちていた。白澤とピーチ・マキの密会、不喜処の涙の出産ドキュメント。そこまではよかったが、中途半端に閻魔殿に首を突っ込もうとして、鬼灯の計らい? で激写してしまった奪衣婆の水浴びの瞬間を思い出し、胃を押さえる。ゴシップ一本、よりえげつなくいくと決意した小判がターゲットにした人物とは?
「地獄三十六景」
たまの休日。ノミと槌を手にした茄子が、今にも動き出しそうな蛙を木の枝に彫っていた。しかし、どこか納得いかない様子。最近どうもビビッとこないと、唐瓜に打ち明けてみた茄子は、いつも通りにしてりゃいいと言われて、何となく合点がいった様子。少しして、気持ちよさそうに風に吹かれる金魚草を見た茄子、唐瓜の言葉にしたがうように、金魚草とともに風に身をまかせてみると?