【あらすじ】
海坂藩の下士の家に育った牧文四郎(壮一帆)は若いながらも太刀筋が良いと道場でも評判だった。文四郎は親友の小和田逸平(早霧せいな)、島崎与之助(沙央くらま)と共に剣術や学問に励む日々を送りながら、隣家の娘ふく(愛加あゆ)に淡い恋心を抱いていた。ある日、藩に反逆を企てたとして父が切腹の処分を受ける。事件後、牧家は廃屋のようなところに移されて、ひっそりと暮らしていた。ふくは江戸藩邸へ奉公に出ることになり、やがて殿の寵愛を受けたという噂が伝わる…。
藤沢周平の時代小説「蝉しぐれ」を原作としたミュージカル。藩の権力争いに巻き込まれた青年藩士の波乱に満ちた半生を、彼を慕う隣家の武家娘との淡い恋心を軸に情感豊かに描く。94年に紫苑ゆう、白城あやかを中心とした星組で初演、好評を博した。
’13年/雪組/中日劇場/キャスト:壮一帆、愛加あゆ、早霧せいな ほか