昭和38年(1963年)6月20日、東京の料亭「なだ万」に、日本を代表する知識人や政治家、官僚を含む28名の人々が集められた。
彼らは皆、戦争の過酷な体験を胸に秘めながら戦後の日々を生きていた。
そしてこの日、およそ5時間にわたって彼ら一人一人が語り明かしていく戦争の記憶は、ポツダム宣言に対する日本政府の対応から、原爆の投下、ソ連の参戦、そして終戦へと至る過程で起きた出来事を、それぞれの当事者たちの心理状態も含めて、次々と露にしていった。
時の日本政府がもっと慎重に対処していれば、広島と長崎の惨劇を免れることができたのではないか?ソ連の参戦を阻止することもできたのではないか?しかし、では、なぜそれが出来なかったのか? 28人それぞれから発せられる発言の数々は、そうした謎に応えつつ、聞く者を改めて痛恨の想いへと誘っていく……。
2010年/日本/111分
監督:倉内均
キャスト:木場勝己、池内万作、キムラ緑子、湯浅卓(国際弁護士)、中村伊知哉(慶應義塾大学教授)、青島健太(スポーツライター)、山本益博(料理評論家)、松平定知(アナウンサー)、富野由悠季(アニメ映画監督)、林望(作家・日本文学者)、鳥越俊太郎(ジャーナリスト)、立川らく朝(医師・落語家)、島田雅彦(小説家)、田原総一朗(ジャーナリスト)、市川森一(脚本家)、江川達也(漫画家)、デイヴィッド・ディヒーリ(ジャーナリスト)