カケルくんがセンターになってからの少年ハリウッドが始動した。雑誌の取材を受ける為、戸惑いながらも早めに劇場に来たりするその一方で、マッキーはキャットにかりんとうをすすめていた。ファンレターは、全メンバーが横ばいのなか、カケルくんに届く数は群を抜いていた。少ハリファンの一致団結感はすごいもので、封筒の究極的にシンプルな統一感は、神がかっていた。あれは保存する側にも、収納しやすくありがたいことであろう。もしかしたら、ハリウッド封筒として物販に売られているものなのかもしれない。裏にはきっとエンブレムマークがあるはずだと夢が広がる。カケルくんのファンレターの数を見て、素直に褒めているように見えるメンバーたちの心の内は、彼らにしかわからない。しかし、ほんの少しだけシュンがカケルくんに自分の素直な気持ちを吐露するなど、少年ハリウッドに新しい風が吹き始めたようにも見える。身も心も、ど真ん中に立たなければならないはずのカケルくん自身は、ひとつのハードルを飛び越えられず、悩み、表情は曇り続けていた。それに気づいたメンバーたちが密かにとった行動は、ファンレターの封筒と同じぐらいシンプルで団結感のあるものだった。