【第2話 ビッグオニオン】
殺されたジョウは、翌日召集される護衛隊員の中に工作員を紛れ込ませるために、データを改ざんしていた。暗殺者の侵入を防ぐには、膨大なデータの中から、改ざんされた箇所を見つけるしかない。賢治とアンチヘがその照合に取りかかる。昨日のチャングウ社長の拉致事件と何かつながりがあると踏んだファンたちは、拘束した拉致犯人を取り調べることに。そして拷問の末、タケイケンという日本人に頼まれたことがわかる。すぐに、日本の公安警察がタケイケンの捜索に動き出す。
日中韓の政府の取り決めで、6人は正式に『特別部隊』として組織されることになった。機密事項を知る以上、今後3年間は出国禁止という処置に納得がいかない皆藤たち。しかしもう彼らに引き返す道はない。国のため――アジアのためなのだと厳命される。
峰武と科学者チームが海湾に到着する。皆藤やパクデヒョンが護衛につき、その間も賢治とアンチへは工作員の照合を続ける。峰武は早速、自身が開発した地震制御装置の中枢『ビッグオニオン』を設置する作業にとりかかる。部品が組み立てられ、助手たちが機械処理を施す。巨大なマシンが設置されていく。数十人の護衛の中に暗殺者がいるのか――細心の注意を張り巡らせる皆藤たち――賢治とアンチヘのディスプレイのめまぐるしい数字の羅列――そしてとうとう暗殺者を見つける! それは、峰武の助手の一人になりすましていた中国人の女、イーリー――イーリーが設置していたビデオカメラは、ガス兵器だった! イーリーはガス兵器を作動させ即座に逃亡を図る! 今度こそ生け捕りにしなければ! パクデヒョンの銃がイーリーのかかとに命中! 暗殺者は捉えたが、背後には、大地震を防ぐ計画を、人殺ししてでも阻止したい人間がいる――その事実をつきつけられるパクデヒョン、皆藤、ファンたち。
ガス兵器の検証、後処理をする皆藤に東京から連絡が入る。皆藤の娘、美月が誘拐されたというのだ――!
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国