【第5話 ボーダーライン】
峰武の隠れ家に、一斉に射撃が始まり、強化ガラスで守られた玄関はバズーカ砲で破られていく。警備の人間は殺され、峰武が撃たれる――瞬間、パクデヒョンと皆藤が到着! 峰武を確保し反撃に出る! 続々と援護が到着し、逆に追い詰められるヨンピル。しかし一瞬、目を話した隙に、峰武は胸を撃たれてしまう! 逃げるヨンピル。皆藤たちは追う。無線で連絡を取り合い、航空写真から逃走先を割り出す!
が、あと一歩のところで再び取り逃がしてしまう――。峰武はすぐに病院に搬送され、緊急手術を受け、なんとか一命を取り留めた。
東京――美月を誘拐した犯人は、恵理の持っている、とあるデータを美月と引き換えに要求してきた。松川に誘導され、高田にも言わずに、恵理はそのデータを犯人に渡してしまう。恵理が韓国で働いていた頃、手に入れたマンジェオン社のセキュリティシステムの基盤データ。世界最高峰のそれは、海湾自治区のセキュリティシステムの基盤に採用されていた。犯人――松川が恵利に近づいたのは、それを手に入れるためだったのだ。皆藤は、美月を助けに東京へ行きたかった。しかし中国から出ることは禁じられている。違反してでも東京へ――そう思った矢先、美月確保の連絡が入る。
世界中で、海湾自治区設立のニュースは大きく取り上げられていた。韓国の大統領が、日本の総理大臣が、そして海湾の最高責任者が、海湾自治区の必要性とその素晴らしさを世界中に発信した。そして、海湾自治区の境界線設置作業が始まる。この境界線が、果たしてアジアを救う生命線になるのか――。
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国