【第8話 ナノチップ】
ミンジソンから逃げ出したパクデヒョンは、ウェンチンたちと合流。隠れ家へ避難した。そこでパクデヒョンはウェンチンを問いただす。ミンジソンの狙いは最初からパクデヒョンだった。パクデヒョンの体には一体何が入っているのか――。ウェンチンは告白する。海湾自治区のセキュリティには、新しいシステム『ナノチップ』を導入することになっていた。その実用化のために、生体実験のデータが必要だった。そのために海湾側は、パクデヒョンたちに“予防接種”と称してナノチップを入れたのだ。ナノチップのデータを読み込まれたら、海湾自治区のセキュリティシステムを知られてしまう。ソウルにアンチヘではなくウェンチンが派遣されたのは、敵にナノチップを奪われる状況になったら、パクデヒョンを殺さなければならなかったから――。しかしもう逃げきった。あとは海湾に戻るだけ――そう思ったのも束の間、隠れ家がミンジソンたちに見つかる! 先制攻撃を受け、パクデヒョンは再びミンジソンに連れ去られる。
監禁されたパクデヒョンは、そこで思わぬ人物と出会う――行方不明だった父、パクセジン。パクセジンは、ミンジソンからひどい拷問を受けたらしく、大きな傷を負っていた。パクセジンは韓国情報院の諜報活動員だった。北朝鮮に潜入し、死亡したと伝えられたが、後に生きていることが判明。しかしその後もセジンは消息を断ったままだった。20年ぶりの再会に戸惑うパクデヒョン。家族を捨てた父親。無念のまま死んだ母親……思いが溢れ出し、パクデヒョンは父を責めた。「オレだって、ずっと会いたかったんだ」と許しを乞う父……。パクセジンはデヒョンに言う。もうすぐ仲間が助けに来るから、もう無理な抵抗などするな。ナノチップなど奴らにくれてやれ。助かるために――。父の言う通りに、パクデヒョンは無抵抗にナノチップの摘出手術を受けることに……と、ようやく突入してくる、ウェンチンたち情報院部隊! しかしナノチップは奪われてしまった! パクデヒョンはとにかく父親を助けだそうと、監禁されていた部屋へ向かうが――パクセジンがいない――。ウェンチンたちがミンジソンを追う。パクデヒョンも応戦し、ようやく追い詰めた、その時、地鳴りと共に大きな揺れが! 物が崩れ、人が倒れる。銃撃どころではなくなるパクデヒョンたち。そして、いつの間にかミンジソンの姿は消えていて――。
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国