【第10話 プロミス】
松川が正体を現した。恵理が犯人――松川に渡したセキュリティデータは、専用のハードディスクに保存して、所有者の名前を入れないと作動しない仕組みになっていた。最後の切り札として、恵理はその名前を言わずにおいていたのだ。恵理を脅し、所有者の名前を吐かせようとする松川。恵理は抵抗するが、美月を殺すと脅され、とうとう所有者の名前を口にする……。松川はすぐにどこかに電話をかける。あとは松川に、恵理と美月を生かしておく理由はない。松川は銃を美月のこめかみに当てた――と、突然暗闇から撃たれる松川! 現れたのは皆藤。軍用機を使って不法入国してきたのだ! 皆藤は、松川と柴崎を拘束。二人は国際犯罪者として海湾自治区に連行される。
シェンハンタオは、土地を明け渡す更なる条件として、油田地域の譲渡まで要求してきた。その要求に対する上層部の結論は、「却下」。公安の特殊部隊と警察が一斉攻撃をしかけ、黒い一家を根こそぎ制圧することに決まった。ファンや皆藤たちには何もさせず、アンチへの救出もしないと言われ、ファンたちは、警察が乗り込む前に独自にアンチヘを救出しようと企てる。上層部に知られれば命令違反とみなされるが、ファンはアンチヘに約束したのだ。必ず助けると。
賢治とウェンチンが、モニター車で指示を出し、ファン、皆藤、パクデヒョンが屋敷へ乗り込む。屋敷の中では、アンチヘがシェンチンに襲われそうになっていた。媚薬を投与され、身体の自由を失う。必死に抵抗するが男の力には敵わない――と、ギリギリのところで3人が到着。すぐにアンチヘを連れ出す。作戦は成功かと思われた――が、モニター車の賢治とウェンチンが、見張りの男たちに見つかってしまう! 非常ベルが鳴らされ、屋敷の明かりがつく! ウェンチンは銃で応戦、その間にアンチヘを連れた3人は脱出――間一髪で逃げきった! 直後に、警察部隊の制圧が始まり、シェンハンタオの一家は取り押さえられた。
その頃埠頭では、暗闇に紛れて、潜水服の男たちが密かに上陸していた。それは、国外に逃亡していたはずのミンジソンとパクセジンと2人の工作員。彼らが持ってきたのは、松川が恵理から奪ったデータの入ったハードディスク。そして、4人を迎える謎の男の姿――。
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国