【第11話 サスピション】
松川の自白により、徐々にミンジソンの背景が明らかになっていく。背後にいるのはアメリカの保険会社『レブンワース』。レブンワースの目的は、アジアを対象とした地震保険市場だ。しかし、予想されているような大地震が起これば、保険も何もあったもんじゃない。レブンワースが地震制御の計画に敵対する理由が見えない……。そんな折、アメリカでレブンワースのビルに爆弾が仕掛けられ大事故が起こる。社長以下主要役員全員が死亡したという――。突然のニュースに、混乱するファンたち。
チャングウの通信記録のデータ検証により、チャングウでポテイトの開発に関わった技術者の名簿が盗まれていたことが発覚。盗んだのはミンジソンが送り込んでいた社内のスパイだった。それは、敵が海湾自治区の中にいることの何よりの証拠でもあった。恵理の持っていたデータと、パクデヒョンのナノチップが奪われたことも含め、海湾のセキュリティシステムの再構築が必要とされた。海湾自治区設立の調印式は2日後に迫っている。賢治は早急に作業にとりかかる。しかしここのところ、賢治は体調がすぐれない。シェンハンタオの屋敷での一件で、克服したはずの閉所恐怖症が再発したらしい。
各国の精鋭部隊が、調印式の警備のために集められ、ファンや皆藤らも入念な準備に余念がない。そして調印式のために、続々と各国要人が海湾にやって来る。その中に、韓国企業の劉光輝という男。慈善事業にも精力的に協力し、海湾の発展を強く望んでいる人物――しかし、劉光輝は、ミンジソンと何やらつながりが。何かを企むミンジソン、そして劉光輝。翌日は調印式。生中継で何かが起こる――。
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国