【第13話 トラップ】
ミンジソンたちは大きな獲物を捉えたつもりでいたが、劉光輝にとっては予想外のできごとだった。ここは海湾の区域内。しかも賢治にはナノチップが入っている。今まで緻密な計画を立てて冷静に動いてきたのに、これでは犯行がすぐに露呈してしまう――。
ファンや皆藤たちは、監視カメラの映像から、賢治を誘拐した車を割り出していた、追跡を開始し、賢治の監禁場所の肥料工場を突き止める。すぐに侵入し、賢治を探す皆藤たち。しかしナノチップの反応はあるが、敵がいない。その無防備さを不審に思う皆藤。その時、突然の爆発が起こる! 間一髪で逃げる皆藤たちは、賢治を助けることができなかった……。
ミンジソンが手に入れたポテイト開発の技術者名簿。狙われたのはリュジョンウォンという技術者。リュジョンウォンの元を訪れたソフィアは、要求を突きつける。ビッグオニオンの回路からメイン基盤を外して機能停止させること――。拒否するリュジョンウォンにソフィアは美しく微笑む。数億人のアジア人の命と、家族の命、どちらを取りますか?
パクセジンが、仲間には内緒で、パクデヒョンに接触してくる。パクセジンはがんに侵されており、自らの命がもう長くないことを悟っていた。パクセジンは、デヒョンに、自らの信念を聞いておいて欲しかった。手段は違えど目的は一緒――祖国のために働いているのだ。しかし、父には父の信念があるように、息子にも息子の信念がある。パクデヒョンはパクセジンを拘束しようと、銃を向ける。捕まるわけにはいかないセジンも銃を構える。そんなデヒョンを背後から狙う銃――セジンの単独行動を裏切り行為とみなした仲間、イーチョルス。パクセジンが引き金を引く! それは、デヒョンに向けてではなく、イーチョルスの腕に当たる。イーチョルスはすかさずセジンを撃ち、逃走! 血に塗れる父を抱くパクデヒョン。セジンは、死の間際、賢治は生きている、と打ち明ける。「許してくれ……」父は、息子の腕の中で息を引き取る。
賢治はミンジソンのアジトに監禁されていた。ミンジソンは賢治を使って、海湾のメインセキュリティを破るコードを作ろうとしていた。皆藤たちは、賢治の救出へ向かう!
201X年、日本・中国・韓国は、中国の海湾(ハイワン)地区に、三国の企業が自由に企業活動ができる経済共同区域を設け、自由に経済活動を行っていた。だが、三国の主要情報局により、海港を中心とした一帯に大規模な自然災害が起こるという予測がなされてから、効果的な対策を打てないままかなりの期間が経過しており、既に3か月以内の発生確率が80%を超えていた。 海湾が壊滅することは、3カ国の経済に甚大なダメージを与え、東アジアそのものの経済の崩壊を招く。
そんな中、地質学の権威・峰武博士の研究の結果、この大規模災害を防ぐことが可能であると判明。ただしそのためには、最先端の科学技術と莫大な資金が必要である。
アジア経済の中心である日本・中国・韓国の各国政府は、これがアジアを救う唯一の方法であると確信し、協力体制を構築の上、プロジェクトを速やかに進めることを決定する。
しかし、何者かが関係者の暗殺を計画し、プロジェクトを妨害を企む。
一体誰が、なぜこのプロジェクトを妨害しようとしているのか。
姿も目的もわからない敵に立ち向かうため、3カ国の公安組織は、それぞれが持つプロフェッショナルを派遣し、“Strangers6”という極秘チームを結成する。
そのメンバーは、日本公安警察に所属する皆籐悟と立花賢治。韓国国家情報院のパク・デヒョンとアン・ジヘ、中国公安局のファン・ハイリェン、ウォンチン、そして各国のプロフェッショナルで構成された秘密要員。主な任務は、プロジェクト関係者の生命を守り。敵対する首謀者と組織を明らかにし、その計画を阻止すること。
国籍も価値観も異なる6人の男女が私情を越え、国や言語の壁を越えて、力を合わせ、時には反目し合いながらも友情を育て、アジアを守るための任務へと身を投じていく。
キャスト:唐沢寿明、オ・ジホ、ボウイ・ラム、黄川田将也、キム・ヒョジン、リウ・シュエン
監督・原作・脚本:飯田譲治
プロデューサー:北浦宏之、徳田雄久
音楽:原田智英
制作国:日本、韓国