ファイが触った釜から吹き出す怪しい蒸気のせいで次々と職人が倒れ、死者が出る。火器都監の新たな提調となったホン・ヨンは、息子のジュウォンとファイを逮捕する。西人派は光海君の元に押しかけ、火器都監の閉鎖を要求する。そんな中、ジュウォンは隠し通路からファイを逃がし、事故の真相解明を託す。片や光海君は、火器都監の騒動はジュソンの仕業ではないかと思い始める。火器都監のために何を取るか選択を迫られた光海君は、ジュウォンの尋問を自ら行うことを決断するが、ジュウォンは「火器都監を守ってほしい」と告げる。そして、ジュウォンはこの時初めて「王様」と呼ぶ。
時は1608年。朝鮮第14代王・宣祖の次男、光海君は嫡子ではないという理由で16年もの間、明に正式な世子と認められず、父からも冷遇されている。光海君の心を癒してくれるのは、幼い異母妹の貞明公主だけだった。そんな中、宣祖が崩御。次期王の擁立をめぐり、朝廷はにわかに慌ただしくなる。骨肉の争いを望まない光海君は、永昌大君と貞明公主を守ると仁穆大妃に誓い、15代王に即位。しかしその後、永昌大君は無念の死を遂げ、仁穆大妃は慶運宮に幽閉される。一方、宮殿から逃げ出した貞明公主は倭国へ。奴隷として長崎の硫黄鉱山に売られ、ファイという名で男のふりをして過酷な日々を生き抜いていた。数年後、朝鮮通信使がやってくることを知ったファイは、祖国に戻るきっかけをつかもうと江戸に向かい、ホン・ジュウォンと出会う。彼は幼い頃に貞明公主を守れなかった後悔を胸に抱きつつ、光海君が設立した“火器都監”で働いていた。ファイは硫黄の闇取引を手助けし、ジュウォンと共に朝鮮に帰国。ついに家族の仇である光海君と対面するが…。
2015年/韓国/MBC/全65話/日本語字幕版
監督:キム・サンホ 脚本:キム・イヨン
キャスト:イ・ヨニ、チャ・スンウォン、キム・ジェウォン、ソ・ガンジュン、ハン・ジュワン