第一次大戦後のスペインを舞台に、「黒豹」のあだ名を持つ海軍大佐がかつての恋人に再会したことから、思わぬ運命の渦に巻き込まれていく様を抒情的に描く。スペイン海軍で参謀長を務めるアントニオ大佐(柚希礼音)は、深く、しなやかで、しかも俊敏な“黒豹”として、その名を広く知られていた。1920年11月11日、バルセロナの海軍省で催された終戦2周年を祝うパーティーで、アントニオはかつて恋仲にあったカテリーナ(夢咲ねね)と3年ぶりに再会する。カテリーナは戦争の煽りを受けて財を失った父を救うため、富豪の侯爵との結婚を余儀なくされたものの、間もなく侯爵が亡くなり、若くして未亡人となったのだった。再会に心を震わせるふたりの前にスペイン随一の大実業家アラルコン公爵(紅ゆずる)が現れ、アントニオに声を掛ける…。
’15年/星組/東京宝塚劇場/キャスト:柚希礼音、夢咲ねね、紅ゆずる 他