1927年、ハリウッドと並ぶ映画の都ベルリンで数々の名作を世に送り出してきたドイツ随一の映画会社UFAは、倒産の危機に瀕していた。UFAには、ナチスの息が掛かった実業家へ事業を譲渡する道が残されていたが、社長は作り手の表現が制限されるようなことがあってはならないと抵抗する。プロデューサーのカウフマン(七海ひろき)は、低予算で大衆が喜ぶ娯楽作品を制作すると宣言し、助監督のテオ(紅ゆずる)が歌入りトーキー映画の製作を提案する。テオは、大衆が楽しめる映画には、誰もが分かる脚本が必要だと、親友で絵本作家のエーリッヒ(礼真琴)を説得する。大部屋俳優とレビュー劇場のコーラスガールを主役に抜擢し、着々と撮影の準備を進めていくテオは、控室に佇むジル(綺咲愛里)に目を留める…。
2017年/星組/東京宝塚劇場/キャスト:紅ゆずる、綺咲愛里、礼真琴