フィンランド北部、何もない田舎の村。退屈な日々を送る25歳のトゥロがボーカルをつとめる4人組ヘヴィ・メタルバンドは結成から12年間、ライヴ経験なし、オリジナル曲なしの単なるコピーバンドだ。だがある日、遂にとてつもない自作曲が誕生、さらにはひょんなことからノルウェーの巨大メタルフェス出演という千載一遇のチャンスが舞い降りる。バンド名は“インペイルド・レクタム”(Impaled Rektum ※直訳すると直腸陥没)に決定、ジャンルは“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル”とした。だがいざ地元ライブハウスで前座を務めたとき、緊張したトゥロが大嘔吐、初ライヴは前代未聞の惨劇に終わった。ノルウェーのフェス参戦も水の泡と化し、バンドは敢え無く解散、しかも愛すべきドラマーのユンキがハイウェイを爆走中にトナカイを避けて事故で死んだ。この悲惨の連鎖をまえにトゥロは亡き友人を想い涙し、自身の不甲斐なさを恨んだ。このままではダメだ。ユンキのため、仲間のため、そして自身のため、トゥロはバンドを再結成してノルウェーに乗り込む決意を固める。進め!インペイルド・レクタム!目指せ巨大フェス!