『その舟が運ぶのは、罪と幸福と家族の絆―――。』
『高瀬舟』あらすじ
遠島の刑に処された者を護送する高瀬舟。そこに同乗した同心・庄兵衛は、罪人であるはずの喜助が、なぜか幸福そうな微笑みを湛えているのを不思議に感じ、思わずその訳を問う。
しかし、喜助が犯した“弟殺し”の真相は、予想外のものだった。
命の儚さと、その先にある本当の心とは…。
『山椒大夫』あらすじ
旅の途中、人買いにたぶらかされ、売り飛ばされてしまった姉弟・安寿と厨子王。
二人を買った男は、多くの奴婢たちに過酷な労働を強い、私利私欲を満たす野蛮な男・山椒大夫と名乗る悪党だった。
姉弟は、生き別れとなった母を探すため、山椒大夫の元を脱走しようと試みる。
苦しい中にも、夢を胸に抱いた厨子王の運命は…。