霧に隠された海の先には、おそろしいもののけが住むと伝わる不気味な「もののけ島」があった。ある日、そこに迷い込んだ人間の赤ん坊・コタケはもののけたちに出会ってしまう。しかし、もののけたちの方こそコタケを見て大パニック!というのも、200年前の人間との戦以来、もののけたちも人間におびえながら島でひっそり暮らしていたのだった。人間の襲来を恐れた村の長老はコタケを人質とすることに決め、暴れん坊の赤おに・ナキと青おに・グンジョーに面倒をみるように命じた。しかし、そのナキは先の戦で大切な母親を殺されており、人間がことのほか嫌いなのだった。ナキはコタケを追い払おうと手を尽くすが、ナキを気に入ったコタケはその度に戻ってきてしまう。そんなコタケの無邪気な笑顔に触れ、一緒に暮らすうちに、いつしかナキの心の中には優しい気持ちが芽生えはじめるが…。