江戸町内では、うち続く飢饉と悪徳商人のため市中に米が出回らず、この機に乗じて長崎屋らは米を買いためていた。雪之丞の剣の恩師・脇田一松斎はこれを案じ、雪之丞に広海屋の米を投げ売りさせ、米価も安定しその影響で長崎屋を破産に追い込む。浪路は雪之丞に自分の想いを伝えたが、雪之丞は仇の娘である浪路を良くは思っていなかった。ある日、波路は足を滑らせ川に落ちたところをお初に助けられる。脇田道場の師範代・門倉平馬と士部の配下・横山はお初と浪路を見つけるが、門倉は神出鬼没の義賊・闇太郎に討たれ、横山も浪路に刺される。しかし浪路も深手を負い雪之丞の胸の中で死んでいった。雪之丞は波路へのお悔やみを理由に、一松斎と共に宿敵・三斎の元を訪れるのだった・・・。