津路雪子は銀座裏のバー・ベラミイに勤めている女給である。人情的で心が清らかな雪子は、一人息子の春男と二人暮らしをしている。雪子が勤めているバー・ベラミイの中では色々な人生が咲いては儚く散っていく。彼女の昔からの友人・静江は現在二号生活をしているため、雪子よりも裕福である。しかし突然、戦争中静江が疎開していた村にいた石川青年が静江を訪ねて上京することになる。ワケがある様子の静江は仕方なく石川の案内役を雪子に依頼する。雪子は春男と動物園に行く約束を破り案内役を引き受ける。しかし雪子は石川の朴訥な人間味に不思議な魅力を覚え、徐々に惹かれていく。雪子の中の母と女が激しく争うがその結果は…。