13世紀・カルパティア山脈― かつて勇猛な戦士であったザハールは、山岳地帯に暮らす、ある小さな集落のリーダーを務めていた。しかし集落の平和で静かな暮らしは、領土拡大を求め、強大な軍隊を西に導く、モンゴルの将軍・ブルンダ・ハンによって脅かされる。命にかえても集落を守りたいザハールは、周辺の集落をいくつも支配し、軍隊も保持する一帯の領主・トゥガー・ヴォルクに、共にモンゴルと戦うことを求める。ザハールの息子マキシムがトゥガーの部下を打ち負かし、実力を示したこともあり、トゥガーはザハールの集落をモンゴルから守ることを約束する。一方のブルンダ・ハンは、不慣れな山岳進攻によって自軍にも多くの犠牲者が出る事を知り、戦略の練り直しを余儀なくされていた…