ソウルの銀行に勤める独身女性ヘウォン(チ・ソンウォン)は、トラブル続きの都会生活からえ逃れるように、子供のころに暮らした思い出の島にやってくる。そこは、たった9人の住民が暮らす絶海の孤島であった。彼女を出迎えたのは、生まれてから一度も島から離れたことがない幼馴染みのキム・ボンナム(ソ・ヨンヒ)。人なつっこい笑顔でヘウォンの帰郷を喜ぶボンナムだったが、その表情の陰には、地獄のような苦しみに耐えてきた日々があった。昼は村の老人たちに奴隷のようにこき使われ、夜は男たちの慰み者になり、夫からの暴力も日常茶飯事。ボンナムはヘウォンに「ソウルに連れて行って」と懇願するが、面倒事を避けようと島を訪れたヘウォンにとって、それは単なるわがままでしかなかった。そんなある日、ついに取り返しのつかない悲劇がボンナムを襲う。その瞬間、この美しい島を地獄絵図に変える惨劇の幕が開いた……。