山道を走る車の中。右手に握った携帯電話から前方へと視線を移したウンスは、路上に横たわる何かを見つけ慌ててハンドルを切った。しかし、車はコントロールを失い、路肩の木に激突。車を捨てて森の中を彷徨ううち、ウンスは気を失ってしまうのだった。しばらくして意識を取り戻した彼は、赤いケープを纏ってランタンを提げ、恐る恐るこちらをうかがっている少女の姿を目にする。ヨンヒと名乗った彼女に導かれるように森を進むウンス。やがて2人は、古めかしい洋館に辿り着いた。幸福なる子どもたちの館―そこでウンスはヨンヒの両親と兄妹、そして沢山のおもちゃに迎えられる。電話の通じない館でひと晩を過ごし、お菓子だけの朝食を振る舞われたウンスは、一家に別れを告げて森の中へと足を踏み出すが…。