その名もなき少年は「十九」と番号呼ばれ、董卓が密かに進めていた毒の実験台として育った。しかし、その類まれな生命力で衛兵を殺害し逃亡を図る。そして、森の中で力尽き倒れてしまったところを救ったのが、天女のような女性、蝉衣だった。蝉衣が住む村で一時の安息を得るが、そこにも董卓の追手が迫る。村は焼き討ちされ、蝉衣は谷底へと落とされてしまう。それから三年後。過去の記憶を失った十九は「呂布」と名付けられ、董卓の息子として剛腕を振るっていた。そんな中、董卓討伐を企む王允が貂蝉という暗殺者を差し向けるが、その容姿は蝉衣に瓜二つだった―。