「この剣を覚えていますか?」――李玄通(り・げんつう)から差し出された洛神剣を見て、洛璃(らく・り)の脳裏に玄通と義兄弟の契りを交わした時の光景が浮かんだ。更に玄通は続ける。“あなたは洛神族の聖女。愛したのは血霊子(けつ・れいし)ではなく牧塵(ぼく・じん)ただ1人です”と。彼の思いが通じたのか、突如として記憶を取り戻した洛璃。だが次の瞬間、天邪神(てんじゃしん)に操られた霊女が、洛璃を殺そうと襲いかかり…。
生まれつき霊脈が塞がり、霊力を持たない牧塵(ぼく・じん)。万物に霊力が宿る大千(だいせん)世界において、彼は蔑みの対象でしかなかった。学び舎である北霊院においては、同窓の譚青山(たん・せいざん)ととう・せんじの2人だけが、心を許せる友である。霊力はないものの霊陣に精通している牧塵が、とある湖のほとりで“霊縛陣”の修練をしていると、そこに剣を携えた美しい少女・洛璃(らく・り)が。「血神族め」――“霊縛陣”に動きを封じられた彼女は、憎らし気にそう言って剣を抜くと、その切っ先を牧塵に突きつけ…。
2020年/台湾/全48話/日本語字幕版
監督:ジャン・モン 脚本:タン・ジアユー
キャスト:ワン・ユエン、オーヤン・ナナ、ルオ・ミンジエ、マー・ユエ、シュー・ハオ、ワン・イーティン、ウェスリー・ウォン、ジアン・ホンボー、ジャン・チョンハン