あれから4年――。「私、道明寺司は、来年の春、正式に結婚することにしました!相手は、オレの心を捉えて離さない運命の女、牧野つくしです!!」日本のホテルでは、全世界に向け、盛大な記者会見が行なわれていた。現代のプリンセスとして、テレビ番組でも注目されるつくし。その後行なわれた道明寺家、牧野家がそろった結納の席では、2人の交際にあらゆる手段を使って猛反対し、かつてはつくしの天敵であった司の母・楓(加賀まりこ)から、道明寺家へ嫁ぐ者に代々受け継がれてきた、推定100億円ともいわれるティアラ”ビーナスの微笑”を婚約の証として贈られる。その夜。ホテルの部屋で光輝くティアラを見つめながら、つくしは、大財閥の跡を継いだ司との結婚で、質素ながらも穏やかな生活が一変してしまうことに不安を抱き始めていた。