コロナ禍の2020年。いつかが通う美術大学でも、その影響は例外なく、卒業制作展が中止となった。悲しむ間もなく、作品を持ち帰ることになったいつか。いろいろな感情が渦巻いて、何も手につかない。心配してくれる父・母とも、衝突してしまう。妹のまいもコロナに過剰反応。普段は冷静な親友の平井もイライラを募らせている。こんなことではいけない。絵を描くことに夢中になったきっかけをくれた友人との再会、平井との本音の衝突により、心が動く。未来をこじ開けられるのは、自分しかいない―。誰もが苦しんだ2020年―。心に光が差す青春ストーリー。