ある日、伊丹(川原和久)のもとに、所轄時代に世話になった黒瀬という先輩刑事が訪ねてくる。現役時代、似顔絵捜査官だった黒瀬は、現在ボランティアで『冥婚絵』を描いているという。冥婚とは、未婚のまま亡くなった人の遺族が、弔いのため仮想の結婚式をあげる風習のこと。黒瀬は数か月前、多岐川という夫婦からの依頼で、13年前に行方不明になったままの、未来という名の娘の冥婚絵を描いたのだが、最近になって、その絵とそっくりの若い女性が、多岐川家にいるのを見たという。しかし、行方不明だった少女が保護されたという報告はなく、伊丹は取り合わなかったが、興味を持った右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は独自の捜査を開始する。