遺族に遺留品を届けるべく、坂下路敏(小瀧望)と野々村拓海(白洲迅)は奥多摩の山を登っていた。この遺留品は、6カ月前に大学時代のサークル仲間たちと朝日を見に行くためにナイトハイクに出かけ、その道中、山道から足を踏み外し後頭部を強打して死亡した小柳早智(森田涼花)の物だった。
やがて路敏と拓海は、早智の父親で山岳写真家である哲夫(田中要次)が所持する山荘に到着。娘の事故後は、携帯も圏外のこの山荘でひとりで過ごしているという。部屋に迎え入れられる二人だが、路敏は玄関に雨に濡れた傘が置かれていた形跡があることや少し前に線香をあげた灰の跡に気付く。路敏と拓海、哲夫以外にも、誰か山荘にいるのだろうか?