宴の場で范閑(ファン・シエン)の詩は盗作だと指摘した荘墨韓(ジュアン・モーハン)。ざわつく宴席。だが范閑は少しも慌てず、夢の中で仙界を遊歴し暗記したのだと告げ、次々に名詩を吟じてみせる。今や宴席は范閑の独り舞台だった。驚いた荘墨韓は血を吐いて倒れてしまう。こうして酔いつぶれた范閑は王啓年(ワン・チーニエン)に背負われて帰宅するが、深夜にそっと屋敷を抜け出して…。
大学生の張慶(チャン・チェン)は教授に自身の研究を認めてもらうため、難病に侵された青年・范閑(ファン・シエン)が、現代の記憶を持ったまま乱世に転生する物語「慶余年」を書き上げる。物語の舞台・南慶国では、皇子たちが皇位継承を巡って争い、陰謀が渦巻いていた。笵閑は高官の隠し子として生まれるが、生後すぐに母を失い、田舎で武術や医術を叩き込まれて成長する。ある日、都からの使者がやってくるが、同時に命を狙われてしまう笵閑。その理由と母の死の真相を明らかにするため、笵閑は上京を決意するが、都に到着した范閑を待ち受けていたのは、皇帝・慶帝の命による縁談だった。莫大な富を生む商売・「内庫」を管理している慶帝の異母妹・李雲睿(リー・ユンルイ)の娘、林婉児(リン・ワンアル)と結婚し、その権利を取り戻せというのだ。実は「内庫」は笵閑の亡き母が起ち上げた一大事業であった。しかし、笵閑は、都に向かう道すがら偶然出会った、鶏肉の足を食べていた娘に一目惚れしていた。“鶏肉の君”と結ばれるため何とかして破談に持ち込もうと画策する笵閑は、図らずも宮中の権力闘争に巻き込まれ、数々の謎の核心に迫っていくことになる。
2019年/台湾/全46話/日本語字幕版
監督:スン・ハオ 脚本:ワン・ジュエン
キャスト:チャン・ルオユン、リー・チン、チェン・ダオミン、シン・ジーレイ、シャオ・ジャン