密偵の存在を警戒する胡惟庸は、朱元璋の意向を先読みし、新たな親軍の配置と諸王の就藩を上奏して許可される。朱元璋は朱棣たち皇子の実力を見るため鳳陽で模擬戦を行うと決め、皇子らは兵を集めて準備を始める。明を内側から切り崩そうともくろむ北元出身の王妃・王月憫(おうげつびん)は、姪の伯雅倫海別に希望を託して鳳陽へ向かわせるのだった。
明朝の太祖・朱元璋(しゅげんしょう)の四男で燕王の朱棣(しゅてい)は、若き頃より戦場を馳せ、やがて類稀な軍略家として成長する。太祖の寵愛を受けていた長男・朱標(しゅひょう)が早世すると、朱標の息子の朱允ブン(しゅいんぶん)が皇太孫に指名される。太祖の崩御後、建文帝として即位した朱允ブンは、軍権をもち潜在的な脅威となっている諸王の勢力を弱めるため、側近の斉泰(せいたい)らと相談し藩の削減を命じる。次々に王位を廃止したが、湘王朱柏(しゅはく)はこの屈辱に耐えられず、宮廷に火を放ち壮烈な焼死を遂げる。ついに朱棣は、北平にて挙兵する(靖難の変)。大軍を擁する皇帝側に対し、兵量、物量のいずれにおいても下回っていた燕軍であったが、建文四年六月十三日ついに南京を陥落させる。朱棣は、皇帝に即位し、元号を永楽と改める。永楽帝となった朱棣は在位期間で、五度の漠北への親征、安南奪還、「永楽大典」などの勅撰書の大編成事業などを手掛けたほか、都を北平(北京)に遷都し、明朝繁栄の礎を築いた。
2018年/中国/全45話/日本語字幕版
監督:ガオ・シーシー、ジャオ・リージュン 脚本:ドン・ジョー、シュー・フイ
キャスト:ウィリアム・フォン、チェン・バオグオ、イン・アル、ミッキー・ホー、チェン・ユエモー、チャン・フォンイー