玉面桃花〜福を呼ぶ契約結婚〜 第24話 万民傘の秘密

あらすじ

殺人の疑いが晴れ、高正は釈放された。窮地に追い込まれた湯澤は最後の手段として太師・傅温に力添えを頼み、その結果、襄州府周辺の道は封鎖され、雲莱鎮ヘ生薬を運ぶことができなくなってしまった。翌日、太師府の家令・周鳴安が許清嘉のもとを訪れ、封鎖を解く条件を２つ挙げる。１つは許清嘉が官職を辞すこと、もう１つは「例の物」を渡すことだった。重大な秘密が隠された「例の物」とは？ そして許清嘉が下した決断は…

ストーリー

見事な包丁さばきと勝気な性格で恐れられる胡記肉店の看板娘・胡嬌（こ・きょう）のもとへ、許清嘉（きょ・せいか）が２年ぶりに現れる。二人は親同士が決めた許婚で、幼いころ孤児になった許清嘉を胡家が引き取り面倒を見ていたのだが、許清嘉が科挙を受けるため都へ旅立ち、それ以来、音信不通になっていた。二度目の科挙への挑戦で第２位の成績を収めるやいなや、出世を確約された許清嘉のもとには官僚たちから数々の縁談が持ちかけられたのだが、すべて断って帰郷したのだ。街中が歓喜に沸くなか、許清嘉は胡家の人々の前で結婚を申し込む。だが、当の胡嬌は断固拒否。将来は自分の店を持ちたい、こんな軟弱な男は嫌だと逃げ回り、時には力技で反抗するが、ある事情から婚約を反故にできないことを知ると、許清嘉が得る俸禄から開店資金を貯めて３年後に離縁するという約束を交わさせ、渋々合意するのだった。　胡嬌とともに初めての任務地である上庸へ赴いた許清嘉は県丞（県の長の補佐役）として働き始めるが、役人たちは腐敗しており、民のために尽力したいという望みを抱きながらも思うように仕事ができないでいた。一方、世間知らずな夫に対し、最初は癇癪を起して包丁をふりまわしていた胡嬌だったが、何があっても優しく話を聞いて認めてくれる彼の人としての素晴らしさと、仕事に対する崇高な志を認めざるをえなくなる。そして、怖いもの知らずの行動力と機転、腕っぷしの強さで夫を助けながら、自分の夢の実現も目指すのだった…。

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